ジャムセッションって何をするの?

ジャムセッションって何をするの?

このブログを読んでいる方の多くはジャムセッションに興味があると思います。そして、できればジャムセッションに行きたいとも思っておられることでしょう。では、そのジャムセッションとはどんなものなのでしょう? 実際にジャムセッションに行ったら何をするのでしょう?
「『何をするのでしょう?』って言われても、そりゃ演奏をするんでしょうよ」と言われるかもしれません。それはもちろんそうなんですが(笑)、まだセッションに行ったことがない人にとってはその「演奏をする」以外の具体的なイメージや雰囲気が浮かびにくくて、そのために「セッションはなんだかよく分からない」、だから「怖くて行けない」となってしまうことも多いようです。せっかく興味があることなのに、イメージができない/雰囲気が分からないということがハードルとなって第一歩が踏み出せないのはもったいないですよね。そこで、今回はセッションに行ったことがない皆さんの頭の中にある“ジャムセッションのイメージ”を少し具体的にできるように、ジャムセッションで行われていることについておおまかにお話をしたいと思います。

演奏をする

皆さんもお分かりのように、ジャムセッションというからにはもちろん演奏をするわけです。演奏する曲は、いわゆるスタンダードと呼ばれる曲であることが多いです。各セッションによってジャンルの傾向があることが多く、ジャズのセッション、ロックのセッション、ブルースのセッション等があり、それぞれのジャンルのスタンダードを中心に演奏されます。といっても、必ずしも厳密なジャンルの縛りがあるわけではなく、ジャズのセッションにポップスの譜面を持ってきて演奏する人がいたり、あるいはジャンルレスのセッションというのもあったりします。
一人の参加者が演奏できる曲数はその日の参加者数によって大きく左右されますので、一概に「何曲ぐらいできます」とは言えません。とても混み合っていて、かつセッション時間がさほど長くない場合は1曲しか演奏できないようなことも、たまにですがあります。あるいは、参加者が自分一人しかいなくて、休み無しで10曲以上演奏する場合もあります(笑)。「まだ初心者だからそんなにレパートリーが無いよ!」という方の場合でも、そんな時はセッション・ホストの人(後述)からセッションについて色々と教えてもらう時間にするとよいでしょう。

演奏を聴く

演奏をするのはあなただけではありません。自分の出番を待っている間には他の人の演奏を聴くことになりますが、これが大いに勉強になります。自分と同じ楽器の人がどんな風にメロディーやアドリブを弾くのかを聴くのはもちろん、演奏が始まる前に演奏者同士が曲の打ち合わせをする時の会話、演奏中の合図のとり方、どんな風にソロを回してゆくのか、曲のエンディングはどんな感じになるのか、曲による構成の違い……等、初心者の人が参考にしたいと思う情報が他の人の演奏にはいっぱい詰まっています。しっかりと演奏を聴いて/観て、そして、素晴らしいと思った演奏には惜しみなく拍手をしましょう。

他の参加者との交流

ジャムセッションは、ただ演奏をするだけの集まりではありません。当たり前ですが、複数の人が集まれば、そこには会話が生まれます。中には参加者がみんなそれぞれの楽器を抱えて押し黙って、「殺るか殺られるか」みたいな目つきで自分の出番を待っているようなセッションもごくごくまれにありますが(笑)、まぁ滅多にありません。ほとんどのセッションでは、休憩時間にはみんなでなごやかに談笑します。その時には、どんな曲が面白いだとか、他のセッション開催店の情報交換だとか、どんな練習方法がいいだとか、そういった話で盛り上がります。また、多くの参加者は初心者の方に優しいので、あなたが初心者であることが分かると色々と教えてくれるでしょう。みんな自分が初めてセッションに行ったときの不安だった時の気持ちを憶えているので、初心者の人には世話を焼きたくなるのです。あるいは、あなたの他にも初心者の参加者がいるかもしれません。もしそんな同志がいたならば、是非友達になっておきましょう。仲間がいれば、今後他の店のセッションにチャレンジする時にも一緒に行ったりできますからね。

セッション・ホストと話してみる

ジャムセッションには、たいていは「セッション・ホスト」と呼ばれる伴奏者兼司会進行役の人がいます。セッション・ホストはお客さんではなく、お客さんをもてなす側の人なので、「こういった曲をやりたいです」とか「初心者なんですけどどうしたらいいですか?」とか、聞きたいことがあったら気軽に話しかけてみましょう。演奏は、このセッション・ホストの仕切りによって進められてゆきます。セッション・ホストはある程度演奏経験が豊かな人達である場合が多いので、セッション・ホストと話をすることは初心者の方にとってとても有益です。また、セッション・ホストは他の店でもセッションやライブをしていることも多いので、別の店の情報を聞くこともできます。

おいしいものを食べる

音楽とは直接は関係がありませんが、飲食店でのセッションの場合、セッション会場ではお店の食事や飲み物を堪能することができます。お店によっては自慢のメニューがあったりもしますので、そんな場合は一度味わってみるのもおすすめです。ただ、お酒を飲み過ぎて演奏に影響が出ないようにはしましょう(笑)。

まとめ

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以上、「ジャムセッションに行ったらできること」を簡単に御紹介しました。ジャムセッションのイメージや雰囲気が少しは具体的なものになりましたか? 演奏をして、他の人の演奏を聴いて、参加者同士やセッション・ホストと話をし、(場合によっては)おいしい食事やお酒を頂く。どうですか? 楽しそうでしょう? 何も怖いことはありません。あなたも是非この仲間に加わってくれたら嬉しく思います。