【用語解説】ホスト(host)
- 2018.02.19
- 用語解説
ホスト【host】[名詞]
ジャムセッションにおいて、司会進行や伴奏を行う人。または、その役目。「セッション・ホスト」とも。
〔例〕「今日のセッションの―は佐藤さんだ」「今度私がセッション・―をするので是非お越しください」
解説
ジャムセッションではたいていの場合ホストと呼ばれる人がいて、そのセッションを取り仕切りる。ある程度の演奏経験がある者がホストをすることが多いが、ホストは必ずしもプロ・ミュージシャンであるとは限らず、アマチュアやセミプロのミュージシャンであることも多い。セッションの会場となる店等から依頼されたミュージシャンがホストをする場合がほとんどだが、店によっては店主や従業員がホストを行うこともある。ホストはその店の専属であるということは少なく、ある日はその店でホストをしていても別の日は他の店でホストをするということもよくある。特定のホストのセッションが定期的に(月に1回、もしくは週に1回、等)開催される店もある。
ホストは来店したセッション参加者への応対、参加者が演奏に加わる順番の管理、演奏や歌唱の伴奏、MCといった複数の業務を行わなければならない。それら全てを一人でこなすホストもいるが、セッションによってはホストが複数人いて、メインとなるホスト以外はMC等はせずに伴奏だけを行うということもある。セッション参加者の伴奏をするという役割があるために、ピアニスト(もしくはギタリスト)、ベーシスト、ドラマーの3人がホストであるのが標準的だが、ホストが1人や2人であったり、4人以上であったり、あるいはこれら以外の楽器の奏者がホストであることもよくある。サックスやトランペットといったフロント楽器の奏者、あるいはヴォーカリストがホストをするセッションもある。例えばヴォーカリストがホストをするセッションにはヴォーカリストの参加者がよく集まるといった傾向が見られることもある。
ホストは参加者の演奏の伴奏をすることがその基本的な役割だが、セッション開始前に1曲(場合によっては数曲)ホスト達だけで演奏することが多い。これは、その後に始まるセッションを盛り上げるとともに、その日のホストを参加者に紹介する目的も兼ねている。参加者はこの演奏を聴くことで、初めて演奏を共にするホストであってもその演奏の技量や傾向を知ることができる。
セッションではないライブの出演者とは異なり、ホストは必ずしも演奏に魅力があれば人気が集まるというものではない。もちろん参加者の伴奏をする以上は演奏の技量が高いに越したことはないが、参加者を直接もてなしセッションに気持ち良く参加してもらうという役割も大きいため、演奏の技量はほどほどでもホスピタリティーに秀でているホストに人気が出ることも多い。
なお、ホスト役となる人が女性である場合でも、ホステスとは(あまり)言わない。
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