セッションでクリスマス・ソングを演奏しよう! クリスマス曲集紹介
- 2018.12.13
- セッション入門ガイド
前回「セッションでクリスマス・ソングを演奏しよう!『黒本』未収録曲編」でとりあげた曲(Frosty the Snowman(フロスティ・ザ・スノーマン)、Have Yourself a Merry Little Christmas(ハヴ・ユアセルフ・ア・メリー・リトル・クリスマス)、Joy to the World(もろびとこぞりて)、Let It Snow! Let It Snow! Let It Snow!(レット・イット・スノー)、Santa Claus Is Coming to Town(サンタが街にやってくる))は『ジャズ・スタンダード・ハンドブック』(『黒本』)に載っていないため、セッションでそれらの曲をあなたがコールする場合はご自身で譜面を用意する必要がありました。
参考:『ジャズ・スタンダード・バイブル』
ただ、便利なもので世の中にはクリスマス・ソング専門のスタンダード曲集(フェイク・ブック)というものも存在しますので、参考にされるとよいでしょう。ここではそういったクリスマス曲集を2冊ご紹介しておきます。
クリスマス・ソングブック
『黒本』が日本のジャズ・セッション・シーンにおけるデファクト・スタンダードとなる前、『青本』と呼ばれた『スタンダードジャズハンドブック』がセッションの現場ではよく使われていました。
参考:『スタンダードジャズハンドブック』
その本を出版している中央アート社から出版されたクリスマス・ソング専門のスタンダード曲集がこの『クリスマス・ソングブック』です。実に136曲ものクリスマス・ソングが一冊に収められているのです!
参考:『クリスマス・ソングブック』
ただ、問題はこの本は本稿執筆時点(2018年12月)では出版元の中央アート社のサイトによると「品切れ・重版未定」となっていることです。従って街の書店で手にいれるのは難しいでしょうが、Amazonマーケットプレイスや楽天市場等を使えば手に入れることもできる場合もありますので、気になる方は一度探してみられてはいかがでしょう。
参考:『CJ117 ザ・プロフェッショナル クリスマスソングブック | 村尾 陸男 |本 | 通販 | Amazon』
なお、前回ご紹介した5曲は全てこの本に掲載されています。
The Real Christmas Book
もう一つご紹介するのは、世界的にジャズ・セッションのスタンダード曲集の標準となっているHal LeonardのThe Real Bookシリーズの一冊、『The Real Christmas Book』です。さすがクリスマスの本場(?)の英語圏の本だけあって、日本の『クリスマス・ソングブック』を超える150曲が収録されています。
参考:『The Real Christmas Book – 2nd Edition, Real Book Series – Hal Leonard Online』
こちらは現在第2版も出ていて、E♭管版やB♭管版もあります。本稿執筆現在(2018年12月)、初版のC譜版であれば日本版Amazonでも簡単に買えるようです。Kindle版も出ているようですね。
参考:『Amazon | The Real Christmas Book: C Iinstruments | Not Available | Songbooks』
英語版Amazon.comではLook Inside(日本版で言うところの「なか見!検索」)で一部の内容を試し読みすることもできます。
前回ご紹介の5曲に関しては、「Have Yourself a Merry Little Christmas」のみ載っていませんが、他の4曲は収録されています。
まとめ
今回は2冊のクリスマス・ソング専門のスタンダード曲集をご紹介しました。前回ご紹介した5曲の収録状況とキーについて、以下の表にまとめておきます。
曲名 | 『クリスマス・ソングブック』 | 『The Real Christmas Book』 |
Frosty the Snowman | Cメジャー | Cメジャー |
Have Yourself a Merry Little Christmas | Cメジャー | [未収録] |
Joy to the World | Dメジャー | Dメジャー |
Let It Snow! Let It Snow! Let It Snow! | Fメジャー | Fメジャー |
Santa Claus Is Coming to Town | Cメジャー | Cメジャー |
単にクリスマス曲集ということであれば巷にはたくさんの本が出版されていますが、大抵のものは曲数は少なめだったり、ピアノ用、ギター用、バンド用等にアレンジされていたりします。セッションで使うのであれば今回ご紹介したようなリード・シート形式で曲数が多い本も一冊準備していると便利ですよ。
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